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メタボリックな疾患 その2高血圧


高血圧症は脳卒中、心臓病、腎臓病、大血管疾患(動脈瘤など)の強力な原因になっています。
血圧管理を必要とする対象者は血圧が140/90以上の高血圧患者、130~139/80~89の高血圧値の方、血圧上昇に伴い脳心血管系病のリスクが上昇する120/80以上の人 これがすべて対象になります。

我が国の高血圧に起因する脳心臓血管障害による死亡数は年10万人と推定され、収縮期血圧(高いほうの血圧)がより脳血管心臓血管の障害に関与しているデータがあります。

我が国の高血圧患者は4300万人と推定され3100万人が管理不良であるといわれています。自らの高血圧を自覚していない人が1400万人、知っているが放置している人が450万人、薬物治療を受けているが管理不良な人が1250万人いると推定されています。


わが国では食塩摂取が依然として過剰気味でありそれに加えてメタボリックシンドロームによる高血圧も増加しています。
血圧が高く、高血圧を改善する薬をもらった時に血圧を測定するように医療機関で言われると思いますが、標準的な測定方法はご存じでしょうか。
ガイドラインで推奨されている方法はやや堅苦しい感じがすると思います。
血圧の基準は家庭血圧を標準とします。原則2回測定し平均値を記載します。朝晩毎日1回ずつ測定するのが基本です。

外来で愚直にこう申し上げると、多くの方はうんざりした感じになってしまうので、私は『週のうち2.3回でもいいので、ランダムな時間で測ってください』ということが多いです。もちろんデータは多いほうがいいのですが継続していただくことが大事なので、患者さんとの話し合いで決めることが多いです。

診察室と家庭と24時間自由行動での血圧値はそれぞれ違う基準が設定されています。
診察室血圧は140/90、家庭血圧は135/85を基準値とし、家庭血圧を優先して考慮します。

高血圧の型もいろいろあります。日本人に多いのが早朝高血圧のタイプで、降圧薬服用者にも多い高血圧の型です。この中でモーニングサージと言って極端に朝の血圧が上がる方は血管系の障害を起こす可能性が高く注意が必要です。

血圧を下げる目安ですが、75歳以上、脳血管障害あり、慢性腎障害あり(たんぱく尿なし)の場合は140/90未満が目標です。75歳未満、脳血管障害あり、慢性腎障害(たんぱく尿あり)、糖尿病、高血栓薬(血をサラサラにする薬)を服用中の場合は130/80未満を目標にします。
服薬の原則は1剤からですが、20mgHg 以上の降圧を目的にする場合は併用することもあります。
降圧は収縮期血圧(高いほうの血圧のこと)を120までに設定することが望ましいです。


血圧に対する生活習慣上のケアの方法は、1)減塩(1日6g以下)2)野菜果物を積極摂取する。多価不飽和脂肪酸や低脂肪乳製品の積極的摂取をおこなう。飽和脂肪酸、コレステロールの摂取を控える。3)有酸素運動を毎日30分ないしは週180分以上行う。4)節酒 5)禁煙
があげられます。こちらは降圧薬の内服のいかんにかかわらず必要です。

当院では、整形外科疾患の患者さんも多いので、運動器の障害を主に治療されることも多く、薬剤として血圧をあげてしまうものとして、ロキソニンなどのNSAIDといわれる消炎鎮痛薬やグリチルリチンを含む芍薬甘草湯などの漢方薬は頻用します。こちらは注意が必要となってきます。えてして、ロキソニンなどはうかつに長期使用してしまいがちな薬剤(腎機能障害や消化管粘膜障害もあるので本当は注意していただきたいです)です

以上生活習慣に密着した、最もポピュラーな疾患である高血圧の大まかな説明をさせていただきました。あまりに短すぎてきっちりとした説明もできないまま診療が継続してしまう場合もあるでしょう。この文章が参考になれば幸いです。

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