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風邪の季節の ちょっと漢方


皆さんこんにちは。
めっきり寒くなりました。ほんの少し前までは信じられないくらい暑かったのに。
季節の変わり目で寒暖差も大きく 体調も崩しやすい季節ですね。
クリニックの患者さんの中には喘息発作が出ている方も、よくお見受けするようになりました。
安定したぜんそくで、ステロイドが嫌な方には漢方薬の投与も有効なのですが、それはまたのお話として、今回は、風邪の引き始めの漢方薬を使った上手な対応のお話をしようと思います。

日本で使用している漢方薬の多くは、その源が中国の傷寒論という医学書に基づいています。傷寒論は何千年も前に、中国で感染症にたちむかうすべを記した医学書です。当時は抗生物質やワクチン、抗ウイルス薬もなく、感染の原因すらわかっていなかった時代です。まるで今の新型コロナウイルスに振り回されている私たちの環境とそっくりですね。
そんな時代背景の知恵は、大変役に立つと思いますのでちょっとお話してみようと思います。

感染は予防が大切です。予防としては体の抵抗力を上げることが必要です。体温の低下は免疫力の低下につながるので、腎虚になって元気がなくなっている場合は補腎(腎の力を補う)
剤としての八味地黄丸牛車腎気丸で代謝を上げるのが良いでしょう。また体のエネルギーである気を補うことも大切で、補中益気湯六君子湯人参湯などもよいでしょう。

かかったかなと思った時が勝負です。かかったかなと思ったら何とか  という宣伝が昔ありましたが、まさにその時が勝負時です。寒気がするとき、この時は敵が強い時で葛根湯麻黄湯で体温を急上昇させ免疫力を最大限までアップし一次防衛線を築くことです。風に当たると寒気がする程度なら桂枝湯がちょうどよいです。いずれも体温をあげて外敵を駆逐する準備態勢をとるので、体を温めてしっかり休むことは欠かせません。薬を飲んだから動いても大丈夫は、無茶な話です。
ほら来た、という感じでなくても、なんだかなあという調子の時、ちょっと風邪に向かっているかものときは桂枝湯が適当でしょう。
のどのチリチリや乾燥していがらい時は、麻黄附子細辛湯桔梗湯が適切です。

一次ラインを突破されたときは、漢方薬でも対処法があげられていますが、あまりぱっとしません。日本で許されている量が少ないせいもあるでしょうが、西洋薬の対症療法のほうがよく聞くと思います。なお、今回もロキソニンなどの解熱剤が悪者にされていますが、一次ラインを突破されて発熱が確定してしまった場合には、体力温存のため使用したほうがいいと思います。

もちろん本格的な風邪症状に対する漢方薬も多種多様にそろっているので、ご希望があれば診察の上処方いたします。現代の総合感冒薬のような処方もあります。
鼻水専用、鼻づまり専用、鼻の奥のほうが腫れぼったいの専用、鼻汁が喉の奥に流れていくもの専用、のどの痛み専用、咳専用、気管支炎専用、解熱、発熱による脱水の緩和など、西洋薬を補助する薬剤はたくさんあります。

病後のお疲れ感が取れない場合にも、柴胡桂枝湯などをベースとした治療をおこなうと楽に経過することが多いです。

私的には、漢方薬の効果としては出会いがしら、一次防衛線での勝率の高さが気に入っています。経験的なお話で恐縮ですが、インフルエンザなどの強い外敵でも、うまくフィットすれば勝率50%はあるのではないでしょうか。(もちろん飲んどけばいいというわけではないですよ、くれぐれも間違わないでくださいね)
そのあたりが魅力で漢方薬の世界に引き込まれていったこともあります。
私はいつも、漢方薬で体の抵抗力、免疫力を上げ、かかったかなに備え葛根湯などの武器を持ち歩いています。
正直なところ、いまはコロナウイルスに対抗する医学的処置はないので、利用できるものはなんでも使うということで、身を守っていくことも大切なのではないでしょうか。

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