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内科

Internal Medicine

クリニックとしての内科疾患への取り組み

『いつまでもじぶんのあしで歩くため』にはからだの外側(筋肉 靭帯 骨)が強いこと、からだの内側(内臓機能)が安定していることが必要です。いわば車の両輪のようなものです。メタボリック症候群を中心としたような、そのむかし成人病と言われていたような疾患群は内臓機能の障害で、機能をそこなえば結局は人生の車輪片方が破損していることになり、最終的には全身機能の低下から運動能力を失ってしまいます。
このことから、当クリニックでは、『いつまでもじぶんのあしで歩くため』にメタボリック症候群の治療だけでなく予防にも主力を置いていますので、特定健康診査を中心とした健診業務にも力を入れています。メタボリック症候群などのような慢性疾患群は、概して、重症になるまで明らかな症状を見せないことが多く、治療しやすい早期の状態のうちに発見するためには、どうしても検診などの健康チェックを受けて、早めに対処した方が効果的です。
我が国ではメタボリック症候群対策として特定健康診査(市町村などから毎年夏頃に検診票が送られてきます)や職場検診などがあります。職場検診以外は受診率が低いために進行した状態で病気が発見される原因の一つになっています。ぜひ、年一回の健康審査を受けていただき、健康に過ごしていくための投資を行ってください。参考までにメタボリック症候群の基準を掲載します。

当クリニックで発行する処方せんについて

一般名処方について

当院では、お薬を一般処方名(お薬の「商品名」ではなく、「有効成分」を処方せんに記載)で処方しております。
薬局では、ジェネリック医薬品と先発医薬品のどちらを選択することも可能です。

長期処方、リフィル処方せんについて

当院では、以下の対応が可能です。
・28日以上の長期処方を行うこと
・リフィル処方せんを発行すること
長期処方、およびリフィル処方せんの発行については、担当医が患者さまの病状を踏まえ、安全性を考慮して判断いたします。

メタボリック症候群の診断基準

ウエスト(臍部での腹囲径)が、男性85cm以上/女性90cm以上

その中で

  • 最高血圧130mmHg 最低血圧85mmHg以上
  • 中性脂肪150mg/dL以上
  • 空腹時における血糖値110mg/dL以上
  • HDLコレステロール値40mg/dL以下

もちろんメタボリック症候群だけが私たちの健康をそこなうのではなく、最も身近にあるのが風邪を筆頭にしたウイルスや細菌の感染症です。この診療をおろそかにすれば、『いつまでもじぶんあしで歩くため』にいろいろ行動したいのに、元気がなくなってしまいます。鼻から肺にかけての呼吸器や尿道から腎臓にかけての尿路など、あるいは食事が通る消化管など外部環境とつながりのある臓器が標的となりやすく、とくに高齢者の場合、免疫機能や臓器機能の低下があるために重症化しやすくなっています。
治療の中心は病気の原因であるウイルスや細菌、カビを攻撃することでそれぞれ、抗ウイルス薬、抗生物質、抗真菌薬を用います。それを補助する意味で免疫をあげる効果を狙って漢方薬を併用すると、より効果的です。

内科で診療する代表的疾患

代表的な疾患について説明

風邪症候群 咽頭炎 
気管支炎 副鼻腔炎

鼻から喉、気管支かけて感染がおこり炎症を起こします。風邪症候群の場合は症状が一か所にとどまることはなく、複数個所(鼻が出るしのどが痛くて咳もでる)に症状が現れます。
ほとんどがウイルス性ですが、のどなら喉だけの症状、鼻なら鼻だけの症状しかないということになると細菌性の可能性も高くなってきます。それぞれの部分の症状をよく観察して、可能であれば細菌検査を行い診断します。
風邪症候群の場合でも、症状は日々移り変わりますので、その時期に応じた適切な薬剤を選択していく必要があります。漢方薬には西洋薬にない効果を持つものがあります。たとえば葛根湯や麻黄湯のようにかかり始めに用いるとからだの免疫力を上げ、水際で病気を追い払うことのできる薬剤もあります。当クリニックではそれぞれの薬剤の特徴を組み合わせて診療していきます。

インフルエンザ

インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。インフルエンザに感染すると、1~5日の潜伏期間の後、38℃以上の高熱や筋肉痛などの全身症状が現れます。風邪よりも急激に発症し、症状が重いことが特徴です。
健康な人であれば、その症状が3~7日間続いた後、治癒に向かいます。気管支炎や肺炎などの合併症を発症しやすく、重症化すると脳炎や心不全になる場合もあります。
インフルエンザウイルスには強力な感染力があり、いったん流行すると、年齢や性別を問わず、多くの人に短期間で感染が広がります。二次感染、合併症の予防のために、できるだけ早く受診することが大切です。インフルエンザワクチンを接種されている場合にインフルエンザに感染すると症状が軽くて気づきにくいことがあります。周りでインフルエンザが流行っている場合の体調変化には注意して、体調不良があれば受診をお勧めします。

肺炎

肺は気道の最終点で、ここで酸素と二酸化炭素の交換を行います。肺胞という小さな部屋が無数に集まってできあがっており、心臓から運ばれてきた血液に十分に酸素を供給しまた心臓に戻った血液が全身に駆け巡ることでからだ全体に酸素を配り、細胞の活動を活性化します。肺炎の原因としてもっとも多いのはウイルスや細菌、カビなどの病原菌です。いわゆる肺炎の原因菌として最もポピュラーな肺炎球菌に対しては高齢者へのワクチン接種が行われています。
一見風邪の症状と類似していますが、症状ははるかに重くなります。また、風では認めにくい胸部痛なども出現することもあります。風邪症候群とはことなり咳、痰、呼吸困難感など肺機能の障害を思わせる症状が中心となり、鼻やのどの症状は原則としてありません。 冬季には特に高齢者や若年者、臓器の疾患をお持ちの方はインフルエンザウイルス感染による肺炎は重篤化しやすいので、あらかじめ予防接種をうけておくほうがよいかとおもわれます。

高血圧症

血圧が高い状態が続く事で血管の壁に圧力が掛り、その結果、血管を傷めて次第に血管が硬くなり動脈硬化へとつながります。高血圧の原因は特定されていませんが、遺伝的要因と食生活(塩分の高い食事)や嗜好(喫煙・飲酒)過多、または運動不足や精神的なストレスなどの環境的要因が重なって引き起こされると考えられています。
まずは食事のコントロールや、禁煙、運動励行など、薬剤を用いない治療法を開始します。高血圧ガイドラインが2019年に変更され若年者では130/80まで、高齢者では140/90までにコントロールすることが推奨されています。保存的治療に反応しない場合は個々のからだの機能に応じた薬剤の選択を考えていきます。

脂質異常症

血液中のあぶら(コレステロールや中性脂肪)が多い為に引き起こされる疾患です。これらの余分な脂質は、動脈の壁にくっついて血管を硬く狭くしていずれ動脈硬化を引き起こします。
コレステロールには善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)があり、善玉コレステロールは細胞内や血管内の余分な脂質を肝臓に戻す働きがある為、悪玉コレステロールを減らすことに役立っています。
脂質異常症の主な原因は食生活(カロリー過多)や嗜好(喫煙・飲酒)過多、運動不足、遺伝などが考えられます。食事の摂取カロリーを控えること、適度な運動を行うことで体重を減らすことが大変有効ですが、体質的にLDLや中性脂肪が上がってしまう方も多くおられるので、そのような場合は薬剤治療が必要となります。

糖尿病

血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が高くなる病気です。人体は、たくさんの細胞から成り立っていますが、この細胞が働く為のエネルギー源がブドウ糖です。
膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、血液中のブドウ糖を細胞の中に取り入れる役割を果たしています。しかし、このインスリンの量が不足したり、働きが悪くなったりすると、ブドウ糖が細胞内に取り込まれなくなり、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高くなってしまうのです。
血糖が高いということは、体の細胞にエネルギーであるブドウ糖が十分に補給されず、そのため全身の細胞の働きが悪くなります。のどが渇く、尿が多い、傷が治りにくい、感染症にかかりやすい、疲れやすい、集中できないなどの症状が表れます。
糖尿病の治療薬の進歩は目覚ましいものがあり、さまざまな効果の薬剤が実用になっています。一口に糖尿病といってもインスリンの自己産生が落ちているもの、インスリンは出ているが有効に使えていないもの、食事をとった後の自己のインスリン分泌が遅れるため食後に偏って血糖が上昇するものなど人それぞれのパターンがあります。最近は、糖尿病性腎障害の抑制を意識した薬の使用も行われます。長時間作用型のインスリンの登場で内服薬との併用も盛んにおこなわれています。

喘息

喘息は気道(呼吸をする場所、肺や気管支)の慢性的な炎症のために、気道が狭くなった症状(ヒューヒュー音、呼吸困難)や咳がでるアレルギーの病気です。治療の目標は症状を出さないことと将来的に呼吸機能の低下やそれによる生命の危機を回避することです。治療はアレルギーの元になる原因物質を除去してステロイドを吸入することが第一選択です。当クリニックにあるスパイロメーター(呼吸機能測定装置)は喘息の診断や経過観察に非常に有効かつ簡易な装置です。患者さんは機械の指示に従って息を吐いたり吸ったりするだけで、現在のコントロール状況が客観的にわかります。
風邪などの呼吸器感染症の後に咳だけが1ヶ月以上ながびく肩のなかに、喘息の方がいます(咳喘息など)。まずはご相談ください。

アレルギー性鼻炎

アレルギーとしては最もポピュラーなものと思われます。季節性のある花粉症で認知度が高いですが、ハウスダストやダニなどでは季節性はありません。またアレルギーではないですが、寒冷刺激による鼻炎、乾燥による鼻炎、妊娠による鼻炎、薬物による鼻炎(市販点鼻薬の使いすぎが最多)など、鼻粘膜の鬱血や感想で引き起こされているものもあり注意が必要です。
本当にアレルギーかどうか、薬を使う前に診断を一度きっちりしてみた方が良いでしょう。血液検査や鼻水の検査などで診断可能です。治療は、原因物質を避けることと、抗ヒスタミン薬をうまく使用することです。進化を続ける抗ヒスタミン薬ですが、眠気とは無縁と言いきれず、自動車運転などに注意を有するものも多いので、当クリニックでは漢方薬をベースにした治療も推奨しております。

慢性腎障害(CKD)

腎臓の病気は様々な物があり治療も多種多様な物がありますが、機能の点から見て慢性的な腎機能障害を一まとめにして考えます。いらなくなった物を尿と一緒に外に捨てる機能(血液検査で調べます)と、からだに必要なタンパク質を外に漏らさない機能(検尿を行います)で、現在の腎機能を評価し、ケアの判断とします。特に、腎臓そのものの病気を持たなくても、加齢による純粋な機能低下や、動脈硬化のために腎臓への血液供給が徐々に悪化して機能が下がるなどの理由で、高齢になるほどCKDは目立ってきます。腎臓に影響を与える、メタボリック症候群関連の治療を適切に行い、過度の低下が起き始めてきた場合は食事内容を改善して悪化を防ぎます。直接腎機能自身を回復する治療はありませんので、原因を丁寧にケアすることが大事です。

心不全

心不全は様々な心臓の病気のために心機能が低下した状態を言います。心機能が低下することで血液が十分に回って行かなくなるため、息切れやむくみがおき、徐々に生命を蝕んでいく病気です。気になる症状があれば、血液検査、心電図、レントゲン、心臓超音波検査などを使い診断を行います。慢性化していきますので、治療としては極力悪化の速度を遅らせることが大切です。血圧のコントロールや脈拍のコントロール、心臓が無理をして働きすぎないようにするような薬剤を中心に治療していきます。

不整脈 心房細動

心臓がリズミカルに動く(拍動)のは、心臓自身に自動的なリズムのセンターが存在し、それが電気的に心臓全体につながっているため、あたかも電線をシグナルが通っていくようにリズムが全心臓につたわり安定した拍動をかたち作ります。
その電線がどこかでショートしたり、切れたり、つながりにくかったり、あるいは、体内のイオンバランスがくずれたりすることで、正常なリズムの伝達が行われなくなると、心臓の各部位が勝手に動きだしたり(期外収縮)、過剰に運動したりして(頻拍)動悸などの症状を自覚することになります。
不整脈があるだけで必ず治療の対象とはならないですが、とくにその中で心房細動という不整脈はさまざまな疾患とつながるためケアを要する必要が高くなります。心臓は心房(全身や肺から血液が返ってくるところ)と心室(心房から血液が流入して全身や肺へ送り出すところ)にわかれており、心房に拍動のリズムのセンターがあるのですが、何らかの理由でセンターの機能が損なわれた場合に適切なリズムを刻まなくなり、心房がただただぶるぶると震えるだけになります。そうすると拍動のリズムも失われ結果として心房に血液が滞り血の塊(血栓)ができることがあります。この血の塊が血管を通って主要な臓器の血管につまり(脳梗塞など)、大変な状況を引き起こします。全身状態や年齢などを考慮して薬剤での治療やカテーテルを使用した治療を行います。

脳梗塞 脳出血

脳の血管の障害で原因としては動脈硬化か不整脈のひとつである心房細動があります。現在わが国での死亡率第4位を占めており、一度発症すると永続的な障害をからだに残す可能性があります。人口の高齢化がすすみ、ますます患者数は今後増加していくと予想され、予防が大きな課題となっています。
高血圧、脂質異常症、糖尿病などのいわゆるメタボリック症候群のコントロールが予防に欠かせないものでそれぞれの適切な管理に加えて予防医学的には特定健康診査(いわゆる健診)の受診を奨励することで各疾患の水際対策を講じていく必要があります。
麻痺、意識障害、経験したことのない頭痛などで発症すればすぐさま救急処置をとる必要を感じて治療が始まるのですが、ふらつき、めまい、しびれなどであれば経過を見てしまうこともあり、対応が遅れることが懸念されます。
いつもとは違う症状があればまずご相談ください。

便秘症

便秘症の診療ガイドラインが作られて、便秘症への理解が深まり治療が整理されてきています。食物繊維が足りない大腸通過時間の長いタイプは食物繊維の適性摂取が望まれます。大腸通過時間の遅いタイプや便排出障害のあるタイプでは下剤の使用が必要になります。下剤も無闇に使用するのではなく、便の正常や排便状況を見て、徐々に対応するのが望ましいとされています。排出障害型の場合に刺激性下剤の使用は望ましいとは思えません。最近、非常に多くの種類の下剤が開発され使用可能となってきています。
生活習慣の改善とともに適切な下剤使用により以前より遥かに便秘のコントロールが良くなってきています。漢方薬には優れた便秘解消効果を持つ製剤が数多く存在しています。当クリニックでは、西洋薬、漢方薬の両面から便秘治療に対応します。

甲状腺疾患

甲状腺はのどぼとけの足側にある臓器で普段は外から触ることはほとんどありません。のどぼとけの下側に何か触れる、のどに違和感があるという場合に甲状腺がはれている場合があります。甲状腺がはれているといっても、甲状腺に腫瘍がある場合と、甲状腺自身が炎症や機能異常をきたしてはれている場合があり形の上では超音波検査が必要になります。甲状腺が腫瘍以外の原因ではれて触るようになっている場合は、機能が亢進しているのか低下しているのかをチェックするために、甲状腺ホルモンの値を血液検査で測定します。
機能が亢進している場合は暑がったり動悸がしたり汗をかきやすくなったりしますし、機能が低下している場合はさむがったり、むくんだり、体重が増えたりします。機能障害を抑えるために薬剤投与を行い経過を観察していきます。